Flexi ORF Clone サービス概要

クローン関連、細胞関連実験受託Flexi ORF Clone

興味のあるORFクローンを研究用途に応じたベクタータイプへ組み込んだクローン提供サービス。豊富なラインナップをもつプロメガ社製のFlexiベクターに目的のORFクローンを組み込んで提供いたします。

Line up

標的クローンをFlexiベクターへクローニングして提供

プロモーターやタグの変更、発現確認などを条件検討から始めたい方におすすめ

哺乳細胞内のイメージングからレポーターアッセイまでを高感度で実験したい方におすすめ

タンパク質発現からイメージングまでHaloタグを利用した包括的な実験を進めたい方におすすめ

Flexiベクター以外を利用する予定やORFの長さなどご自身で設計したい方におすすめ

Flexi Cloningタイプ

プロモーターやタグの変更、発現確認などを条件検討から始めたい方におすすめ。ORFをpF1K_T7 Flexiベクターへクローニングしたタイプです。発現用プロモーターやタグ、薬剤耐性遺伝子など用途に応じて様々なタイプのFlexiベクターへ簡便にORFを移し替えることが可能です。

Flexi® システム:方向性、読み枠を維持したサブクローニング
Flexi® ベクターは、低頻度出現の制限酵素(レアカッター)Sgf I、 Pme IおよびEcoICRI を利用することでシンプルなダイレクショナルクローニングを可能にし、広範な機能性ベクターにより様々なタンパク質機能解析に利用することができます。致死遺伝子バーナーゼ(Barnase)および抗生物質耐性遺伝子(Amp-Kan)によるポジティブセレクションにより効率的なクローニングが行えます。シンプルな工程で迅速にクローニングでき、正確性が高くORFを移し換えた後の配列確認の必要もありません。

<アプリケーション例>
・発現用プロモーターの比較
・融合タグ各種への変更(種類、N末端→C末端)
・大腸菌宿主での標的タンパク質発現確認

https://kazusagt.com/wp-content/uploads/2024/06/Flexi-NanoLucタイプ.jpg
Flexi® ベクターシステムによる簡便な移し換え例(N末融合→C末融合)

この図では、N末端側にHaloTag® が融合しているベクター(たとえば、Flexi HaloTag® クローン)からHaloTag® をC末端側に融合するタイプへ変更する場合の移し換え例を示しています。移し換える先のFlexi® ベクターには、Barnase遺伝子(大腸菌に対して毒性を持つ)が組み込まれており、この配列を含むプラスミドは大腸菌内では増幅されません。Target Gene, Barnaseを制限酵素で切り出した後、ベクター、断片を精製せずに、両者を混合してライゲーションします。4種類の組み合わせのプラスミドができますが、アンピシリン(Amp)、カナマイシン(Kan)の選択マーカー、Barnaseの有無により、目的のプラスミドだけを選択して取得できます。

ベクター Product ID 参考納期 価格
pF1K FXCxxxxxx 2週間〜1ヶ月 50,000円

Flexi NanoLucタイプ

プロモーターやタグの変更、発現確認などを条件検討から始めたい方におすすめ。ORFをpFN31K/pFC32Kベクターへクローニングしたタイプです。発現用プロモーターやタグ、薬剤耐性遺伝子など用途に応じて様々なタイプのFlexiベクターへ簡便にORFを移し替えることが可能です。

<アプリケーション例>
・発現用プロモーターの比較
・融合タグ各種への変更(種類、N末端→C末端)
・大腸菌宿主での標的タンパク質発現確認

Flexi-NanoLucタイプ
NanoBRET®による細胞イメージング

アルギニンバソプレシン受容体1(AVPR2)とβ – アレスチンとの相互作用の BRET 解析

ベクター Product ID 参考納期 価格
pFN31K FNCxxxxxN 3週間〜 100,000円
pFC32K FNCxxxxxC 3週間〜 100,000円

Flexi HaloTagタイプ

タンパク質発現からイメージングまでHaloタグを利用した包括的な実験を進めたい方におすすめ。ORFをpFN21Aベクターへクローニングしたタイプです。タンパク質発現、精製、固定化、イメージングなどの包括的な実験を可能とするHaloTag融合タンパク質を哺乳動物細胞や試験管内で発現させるタイプです。様々な機能性リガンドを組み合わせることで、コンストラクトを変えることなくタンパク質解析が実施できます。

<アプリケーション例>
・標的タンパク質の生細胞蛍光イメージング
・タンパク質間相互作用解析(プルダウンアッセイ)
・ウエスタンブロッティング
・タンパク質精製

https://kazusagt.com/wp-content/uploads/2024/01/Flexi-HaloTagタイプ.png
Flexi® HaloTag®Typeはタンパク質発現を確認済み

pFN21A ORFクローン(~100ng)をHEK293(4×104cells/well:8ウェルチャンバースライド)
にトランスフェクションし、細胞内で発現した HaloTag®融合タンパク質を HaloTag®TMR ligandで標識後、蛍光顕微鏡で観察(左図)。さらに細胞を溶解し、ライセートをSDS-PAGEに供し、蛍光イメージング分析を行った(右図)。

ベクター Product ID 参考納期 価格
pFN21A FHCxxxxx 2週間〜1ヶ月 60,000円

製品紹介

概要 ●深海エビ由来ルシフェラーゼ
・19kDa
・ホタルルシフェラーゼの約 100倍の明るさ
・大小のサブユニットに分かれた NanoLuC® ・17.6kDa+11アミノ酸 ・ホタルルシフェラーゼの約30倍程度の明るさ ・LgBiTとの親和性の違いで用途が異なる ・微生物由来ハロアルカン  脱ハロゲン酵素 ・33kDa ・各種リガンドと共有結合
特徴 高い定量性 包括的解析ツール
強力な BRETのシステムがバイオ
センサーなどに応用可能
生細胞でのタンパク質間相互作用がルミノメーターだけで測定可能
分子量が小さいためゲノム編集に最適。内在遺伝子の発現レベル解析に理想的。 コンストラクトを変えずに様々な実験ができる。融合タンパク質は可溶性が向上する。蛍光リガンドが頑健で褪色しづらい。
使用例
(文献事例を含む)
・BRET を利用したバイオセンサーの作製 ・タンパク質とリガンドの相互作用検出 ・発光イメージング ・タンパク質間相互作用のリアルタイムモニタリング ●発現量の変動モニタリングなど、融合タンパク質の定量を重視する実験 ・ウイルス感染、細胞融合 ・一分子蛍光イメージング ・In vivo プルダウンアッセイによるタンパク質複合体解析 ・結晶構造解析のための膜タンパク質精製